トークセッション

「I am your pâtissier. ~菓子づくりへの想い~」
SWEETS garden YUJI AJIKI 安食 雄二 オーナーシェフ
株式会社ツジ・キカイ 代表取締役社長 山根 証

2015年4月16日 14:15~15:00
at 東京ビッグサイト デザート・スイーツ&ドリンク展 プレゼンテーションステージ


大好きなシェフ安食 雄二さんと、菓子づくりへの想い、そして人生を語るトークセッションを行いました。

私(山根)が安食シェフと初めてお会いしたのは、約7年前。デフェールのシェフを退任されて間もない頃でした。
萩原俊夫シェフの紹介で、一対一でお話しする機会を設けていただきました。石窯の開発経緯や構造について説明したら、
すぐにその石窯は理想的だと答えが返ってきました。安食シェフは、特注してこのような石窯を造りたいと考えていたと言うのです。
すぐに意気投合した瞬間でした。まだ見たこともない石窯の構造を解説しただけで、これほどの反応をされた方はいません。
そんな出会いを結び付けてくれた石窯の話題からトークを開始しました。

石窯の効果は、第一に蓄熱性の高さがありますが、さらに重要なのは、その熱の伝わり方です。
石全体に熱がいきわたるので、局所的ではなく熱したいものに全体から万遍なく、優しく熱が浸透する。
これこそが、石の素材を最大限に利用した効果です。
さらに安食シェフが強調するのが、上火ヒーターが石の天井の下に露出していること。
時として、石の輻射熱だけでなく、瞬間的に強い熱を加えたいことがある。
これができるのが、石窯「エレガンス」が理想的な石窯であることの理由にもなっています。
安食ロールの生地や、シューの皮などを理想的な状態に焼き、日々、進化する菓子づくりに貢献しています。

洋菓子店厨房の心臓部とも言えるオーブンは、良い物を使わなくてはならない。道具も同じ。
良い道具を使うからこそ、優れた職人にもなれるし、理想的なお菓子づくりができるのである。
「I am your pâtissier.」
私はこの町であなたがたに育てられたパティシエです。この地域の人たちに支えられ、育てられて自分がある。
あなたを満足させるために、精一杯、想いを込めてお菓子を作っています。
そんなメッセージを込めて、安食シェフは、この言葉をケーキピックに採用しています。
桑田佳祐さんの歌に衝撃を受け、考えた言葉です。
 SWEETS garden YUJI AJIKIをオープンして5年。
経営者としての最大のテーマは人づくり。如何に人材(人財)を育てるかにあります。
もっともっと品質を向上させたい。そのためにはチームAJIKIが一丸となって、
日々最高のパフォーマンスができる状態を維持することで、お客様を満足させられる。
自分ひとりではできないのだということを安食シェフは強調します。
お手本として自分の背中を見せて優れた技術者を育てる。人材(人財)には無限の可能性がある。
それぞれのスタッフに合わせた指導の仕方も重要だと言います。
一人一人が同じ力量ではないので、それぞれに求めることは変わっていく。
その判断をしてあげることもリーダーの責任です。
3年前から、クリスマスケーキは”できたて”のみを販売しています。
ジェノワーズ(スポンジ)を当日の朝から焼きはじめます。卵を割るところからスタートです。決して焼きだめをしない。
自分が納得できる最高品質のケーキをクリスマスにも提供したい。
クリスマスにしかケーキを食べない人もいるかもしれない。そんな人にも心から美味しいと言ってもらえる菓子づくりをした、その結果、
年間のバースデイケーキの注文は明らかに増加し、年間売上は、大きく伸びた。
労働時間も短くなり、全ては良いことづくめ。お客様も自分もスタッフも皆が笑顔になれる。これこそが洋菓子店の目指す理想の姿だと感じます。

サーフィンも菓子づくり、人づくりにも妥協をしない安食さんとの対談は
とても楽しい時間でした。ありがとうございました!!
これからも想いを伝える活動をしていきます!